安部元総理が凶弾に倒れた。テレビで見る限りは警護は存在せず、奈良県警の警官は皆無だ。さあ、殺してくれとでも言って演説されたのだろうか。昨今は毎日殺人や傷害事件が起きている最中で、政府要人だから大丈夫だろうという、例のいつもの楽観的気分で周りを注視することなくどこかにいたのだろう。警視庁のSPも長官以下極楽とんぼでテレビニュースではじめて事件を知るようでは話にならない。ニューヨークでは高貴な方たちの隠密警護で何十億円と支出しながら、肝心要の人物は守ることもできないというお粗末さ。先だっては石原慎太郎氏が亡くなったのでまた一人論客を失うことになった。一瞬、エジプトのサダト大統領が暗殺されたときの状況思い出された。軍隊の行進中に花を掲げて走り寄る兵士を祝福と勘違いしてサラダ大統領が立ち上がった瞬間、ひな壇の大統領以下要人の多数がマシンガンの餌食になった。ほぼ即死だった安部元総理も多数のSPに囲まれた婦人の到着まで生きていたことになったのだろうが、実行犯が悪いと言うより、警護をしなかったSPや警官の責任が極めて重い。秋葉原の無差別殺人事件のときも警官は犯人を逮捕するよりけが人の救助に駆け回り、その間に犯人は無抵抗の人々を殺しまくった記憶もある。結論からすると、警官が守ってくれるというのは幻想だ、性善説の社会である日本では本当は性悪説で物事をみないと痛い目に遭うという歴然たる事実を突きつけた事件だった。元総理のご冥福をお祈り申し上げます。ちなみに、プーチンの警護部隊は数万人いるとのことで、おそらくだれも近づくことすらできないだろう。