親分とは子分がいるから親分なのだ。子分が一人もいない親分、強くて賢くても誰もついてこない一人で威張っても意味が無かろう。アメリカの公用語は英語にするそうだ、つまりはトランプに投票したエスパニック系の人々の1票は無駄になった。おそらく、トランプを支持した黒人票も女性票も意味の無い、というより自らの首を絞める1票だった。不景気とか物価高をトランプなら何とかしてくれると期待しても、これだけ他国に関税をかけても、結局輸入で高い物を買うのはアメリカの消費者だ。もちろん、関税を支払うのはアメリカの輸入業者であり、関税の金はアメリカ政府の懐にはいる。移民を禁止しても、その労働力をどこから持ってくるのか、アメリカに工場を誘致するとか投資を呼び込んでも、肝心の労働者は移民として国外追放するのだろうか。前回も言ったが、自由と平等の旗の下に多くの国から、どんな人種も民族も宗教も文化を受け入れた他民族混合国であるアメリカはまさにミニ地球国家だった。その世界国家が、ヨーロッパの一つのような単調な国家を目指すのはおかしい。日本の様に単一民族単一宗教、言語、文化は極めて優れた社会構成を構築できたが、世界は千差万別であり、それをまとめるのは全てを取り込む柔軟性と許容する自由と平等の精神が必要だ。結論から言うと、トランプの未来にアメリカの未来はない。まして、子分のウクライナやヨーロッパ各国を見殺しにするなら、山の上で一人惰眠をむさぼるボスザルに過ぎない。子分たちは新しいボスの下に結束するだろう、そうなると、富も地位も新しいボスが持つことになるだろう。ボスがボスでいられるのは、子分を守るというのが大前提、それを覆すようなボスにはだれも見向きもされなくなると忠告しておこう。