どういう理屈で四十男が熱心にやることなのだろうか。どこかの宗教に金を巻き上げられたのは事実だろうが、だからといって宗教が悪いと言って人殺しをするという理屈は通らない。もちろん、自衛隊にいたから武器には慣れているという理屈も全く違う、なぜなら武器を常に所持する警官といっても武器や警備には全くのド素人だからだ。要人警護はちょっとした連絡ミスでも重大な問題が起きる可能性がある、最悪でも未遂で捕獲すれば警護の格好はつくが、実行されれば警護の役にはたたない、ましてや死亡かつ逃走でもされれば、はじめから警備などと名乗る必要もないし、そういうことろに来てはならない。今後は奈良に行かないのが賢明だろう。ゴットファーザーが銃弾を浴びて入院した時に、再度の襲撃を予想したアルパチーノは、見舞いに来た青年を入り口に立たせただけで襲撃犯の侵入を防いだ。これが警護の基本だ、なにもわからず給料をもらうためにぼーっと立っているSPたちこそが共犯だとも言える事件だった。しかし、憲法も改正せず、モリカケだけで国会を振り回し、肝心要である非正規労働者問題の未解決がツケの形で巡ったきたことに何人の政治家が気がつくのか、本当の争点はそこなのだが。四十才の男性が正社員につくこともできず、狭い部屋で一人暮らしで一生を終わるという日本の状況が作り出した事件であることが根本的な悪の原因だ。