ロシアの影が危険な状態にあります。ウクライナにまたロシア軍が攻め込むでしょう、今ならアメリカをはじめてどの国もコロナで戦う余裕はありませんから。プーチンは国民の眼を対外戦争に向けさせて、大ロシアの復活と言う夢で政権の延命、プーチン自身の虚栄心を満足させたいのでしょう。日本の40倍の国土を一億人で守りながら、経済的には石油および天然ガスの利益で潤っている国家です。従来から軍事技術は突出し、有名なT34戦車や、恐怖の地上襲撃機やトカレフAK47自動小銃から始めって今でも最先端の兵器を保有してます。このような国際連合の常任理事国であり国際社会に責任があっても平気で他国に侵略をかけるとは極めて異常な国です。もともと共産主義という唯物主義の国ですから神様とか正義とかは無くて、利益があれば、土地と財物があれば何でも自分の物にするという主義ですから。しかし、ロシアの敵はロシアです、時のロマノフ王朝はロシア農奴の大群衆に倒され共産主義帝国に変貌し、次にスターリンの大粛清で多くの将校が射殺され直後に、ヒトラーの軍隊と戦うことになりました、最後はアメリカからの物資供給と、ゾルゲの陰謀で日本参戦が無いことを知ったスターリンの勝利でした。しかし、その逆が再び起こるでしょう、アフガンの失敗の時のように、軍隊で制圧するのは一時的な効果がないことは今では常識ですから。
ロシアの唯物主義も困るが、イスラムの独善主義もどうなのかな。イスラムの教えは神が絶対であり、全ての人間は神のもとに平等である前提で、必要なのは盲目的に神に定められた教義に基ずく戒律を日々実行することにあり、ゆえに毎日5回メッカに向かって祈っている。祈りは戒律なのだ、しかし、戒律に縛られると人間の成長があるのかと疑いたくなる、最後は人間など神の命令ならば自爆してもいいような狂信的な話になり、人間性が無くなるだろうことは承知のことだ。キリスト教も神と人間の関係であり、神が人間を作り出した以上、創造主である神のもとに人間が世界を支配するというのが精神構造だろう。人間は神に選ばれた物であり、特にキリストは直接神の教えを説いた以上、その聖書に異議ははさめない。ゆえに神と人類と自然は支配と被支配の関係にあるのだ。インドのヒンズー教は人間社会自体を4種類の階級に分けて輪廻世界が宇宙であると言うのだが、根本的にそういう差別的なカースト制を神が容認するとは思えない。中国の論語はあくまでも道徳論であり、天が命じた徳の政治を求めるものであるが、基本的に人間同士の約束事の話である。変わって仏教は仏のもとに人間は平等であり、仏が人間含め世界全てを救済するということであり、人間は仏にならって清く生きるべきとし、八正道を行うことが人間の道と説いている。それ以上に、日本の神道は自然は全て神であり、自然の中には人間も動物も植物もいて、全てがもともと神の一部であるという、全てと言うからには水も空気も、岩も石も万物が神の一部なのだ。ゆえに何物も清め鎮め、精神を穏やかにすることが神道の道である。このように人間と神は別なのか、人間も神も一つなのか、宗教感は大きく異なるのだ。今は多様性の世界であるのだが、最後はこの宗教感もまた多様化するのか統一化するのか楽しみだ。